散剤(粉薬)の計算~超シンプルな力価計算方法~
こんにちは、マルオです。
今回は散剤の成分量(mg)から実際に測りとる量(g)を計算する方法について書きたいと思います。
私も大学のときに計算方法を学びましたが、どうもこの力価計算というのはそのときわかったと思っても実際に計算するときになると、あれ?どうやるんだっけとわからなくなってしまいがちでした。
しかし今回ご紹介する超シンプルな計算方法を知っていれば、ほとんど何も考えなくても一瞬にして計算できてしまうのです!
もちろん、薬剤師の方であればそんなの考えれば簡単と思っておられる方がほとんどだと思います。
ですが実務実習の学生さんなど、散剤を調剤するときにわからなくなってしまった方や、国家試験の計算問題で手こずっている方の少しでも助けになればと思います。
超シンプルな計算方法~とにかく100%に換算する!~
(例)フロモックス細粒10% 150mg 分3 4日分
まず大前提として
①処方箋に記載されている成分量は基本的に1日量になります。
今回だと1日に150mg、1回に50mg服用ということです。
②基本的にmgは薬の成分量、gは実際に測る粉の量を表します。
まず最低限これは知っておかなければ計算もクソもありません。
そして計算方法としては、とにかくすべて100%に換算することだけを考える。
これだけです。
この場合、10%→100%にするには10倍ですよね。
なので150mgを10倍します。
すると150×10=1500(mg)
となります。
あとは1500(mg)=1.5(g)と単位換算します。
これで終わりです。
非常に簡単ですね。
1日に1.5g。1回に0.5g。全体では1.5g×4日分=6g測りとれば良いとなります。
考え方としては測りとる量全体は100%、そのうちの10%がフロモックスという薬の成分ということです。(全体の10%が150mg)
残りの90%は添加物など薬の成分以外のものということですね。
なので100%のときの量を計算すれば自然と全体の量が算出されるというわけです。
この計算方法の特徴としては、考え方が超シンプルなので間違えにくく、やり方を忘れにくいというメリットがあります。
私自身も薬剤師になってから散剤の計算はすべてこの方法で行っていますが、計算できなかったことはありません。
念のためもう1つ例を。
(例)リザベンドライシロップ5% 150mg 分3 4日分
5%→100%にするには20倍なので(5×20=100。ここは暗算で。)
150mg×20=3000(mg)=3(g)
1日に3g、1回に1g、3×4=12g(測りとる量)
いかがでしたでしょうか。
もちろん実際に測る量(g)から成分量(mg)を算出して投与量が適正か判断したいときは掛け算を割り算にすれは良いだけのことです。
皆さんも困ったときはとりあえず100%換算してみましょう!